文化活動部会は、多くの市民の方々に文化活動を通じて坪田譲治に親しんで頂くことを目的に2015年に結成されました。
まずは、朗読を通して譲治の作品に触れ、
その生き様も知って頂こうと、2015年~2021年まで、年に1回テーマを設けて6回にわたる連続作品朗読会を開催してきました。
下記にご紹介しておりますのでご覧下さい。
作品朗読会レポート
これまでに開催した連続作品朗読会の概要をご紹介いたします。
今後も順次活動状況をご紹介して参ります。
文化活動部会では、参加型の活動を目指しています。
みなさまのご参加をお待ちしています。
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第1回「坪田譲治作品朗読会」
2015年10月4日
場所:シティミュージアム4階講義室 -
第2回「坪田譲治・心の故郷」
2016年11月20日
場所:県立図書館デジタル情報センター -
第3回「朗読で紡ぐ坪田譲治の生涯」
2017年11月26日
場所:県立図書館デジタル情報センター -
第4回『譲治・若き時代
~石も叫ばん~』2018年11月18日
場所:吉備路文学館 北泉ホール -
第5回「志千里に在り!~坪田譲治
激動の世に生きて~」2019年11月17日
場所:吉備路文学館 北泉ホール -
第6回『心の遠きところ
花静かなる 田園あり』2021年11月28日
場所:吉備路文学館 北泉ホール
第1回 「坪田譲治作品朗読会」
2015年10月4日場所:シティミュージアム4階講義室
第1回は「坪田譲治を顕彰する会結成10周年」を記念した「岡山を記す-坪田譲治と永瀬清子展」(シティミュージアム主催)に合わせて開催しました。
いわば坪田譲治を多くの人たちに知って頂くための連続朗読会のキックオフで、譲治の数多くの作品の中から特に著名な昔話、童話を選び出し、朗読と譲治のお孫さんに当たる西村真理さんを迎えてのトークセッションで譲治の全体像を描きました。
最後は観客の皆様と共に譲治が好きだった「童謡・ふるさと」を合唱し幕を閉じました。
当日のプログラム
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『りすとかしの実』朗読・森田恵子
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『仁王とが王』朗読・中村恵美
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『かめに負けたうさぎ』朗読・江草聡美
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『まさかのとき』朗読・中村恵美
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<トークセッション>「譲治を語る」
(ゲスト・西村真理 ホスト・森田恵子) -
『森のてじなし』朗読・江草聡美&中村恵美
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『大戸の刀きず』朗読・江草聡美&中村恵美
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『坪田譲治全集13巻あとがき』から朗読・森田恵子
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<作品解説>下山俊子
第2回 「坪田譲治・心の故郷」
2016年11月20日場所:県立図書館デジタル情報センター
2回目の朗読会は、譲治の心の奥底に揺らいで離れない“ふるさと”中でも母を描いた作品を中心に紹介しました。
譲治と直接触れてこられた孫の西村真理さんを迎えてのトークセッションでは、譲治の故郷への思いの深さを知ることができました。
演出的にはパワーポイントや音楽を取り入れたことでより立体的に楽しんでいただけたように感じました。
最後に全員で歌う「童謡・ふるさと」の合唱は恒例となりました。
当日のプログラム
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『かあちゃん』『魔法』朗読・花音(船曳いちみ、伊島久美)
音楽・駿河和恵(キーボード) -
『小川の葦』朗読・みつ朗読グループ「ブックブック」
(栗平祝子 榊原公江 中山美保 西田茂美 二宮輝美 藤原志保里 山崎典子) -
<トークセッション> 「祖父を語る」ゲスト・西村真理 ホスト・福間トキ子
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『金の梅 銀の梅』『老人浄土』朗読・朗読塾(曽和敏明、水野智晴)
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<作品解説>小森順子
第3回「朗読で紡ぐ坪田譲治の生涯」
2017年11月26日場所:県立図書館デジタル情報センター
3回目は、坪田譲治の生涯を縦糸にその作品を横糸に紡ぐ構成にしました。
譲治の詩「少年は咲く花、青春は歌う鳥、中年は風雪の裡にして老年は静思の秋なり」に沿って、童話、随筆、昔話を組み合わせ、朗読と朗読の間をナレーションで繋ぎ、進行していきました。ナレーターの読みも一つの作品として味わって頂く趣向です。
今回も西村真理さんをお迎えし、譲治と一番弟子だった松谷みよ子さんとについてのエピソードなどを語って頂きました。
最後は、恒例となった「童謡・ふるさと」の合唱で幕を閉じました。
当日のプログラム
- “少年は咲く花”
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『明治の夜』『大川の泳ぎ場』朗読・岸本美果 時長由佳 久保智子
- “青春は歌う鳥”
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『随筆・金川中学の思い出』朗読・佐藤脩二
- “中年は風雪の裡にして”
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『正太の汽車』朗読・ 岸美津子
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『風の中の子ども』朗読・岸美津子 岸本美果
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『ねずみ経』朗読・福間トキ子 平松恵美子
- “老年は静思の秋なり”
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『ちいさいモモちゃん』(松谷みよ子作)朗読・岸美津子
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<トーク> 『祖父譲治と松谷みよ子』西村真理
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<全体のナレーター>水野智晴
第4回『譲治・若き時代
~石も叫ばん~』
2018年11月18日場所:吉備路文学館 北泉ホール
4回目からは譲治の生涯を初期、中期、後期に分けて、その作品の変容などについて紹介することにしました。初期は、童話作家を志したものの、生活のための仕事の悩みや焦りなどから、まさに“ものを言わない石でさえ叫びたくなる”ほどの苦しみを味わいその後、鈴木三重吉が主宰する「赤い鳥」でデビューして認められるようになる46歳までの作品の中から選びました。
朗読会の冒頭で岡山市の元教育長玉光源爾さんが譲治を想って作詞し、ギターリストの松原徹さんが作曲した「ふるさと参加(讃歌)」で開幕。最初の朗読は観客席から始めるなど立体的な構成を試みました。
また今回初めて西村真理さんには“祖父の作品朗読”をお願いいたしました。
当日のプログラム
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『ふるさと参加(讃歌)』作詞・玉光源爾 作曲・演奏 松原徹
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『班馬いななく』朗読・遠藤寛子 佐藤脩二
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<初期の作品解説>福間トキ子
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『正太の馬』朗読・遠藤寛子 音楽・金沢邦子(ピアノ)
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『蛙』朗読・美甘晃希
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『バケツの中の鯨』朗読・岸本美果 石岡恭子 楠戸友梨 岡本有稀 吉田万莉華 黒住怜未
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『スズメとカニ』朗読・二階堂悦子 時長由佳 菱川千尋
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『コマ』朗読・西村真理
第5回「志千里に在り!
~坪田譲治・激動の世に生きて~」
2019年11月17日場所:吉備路文学館 北泉ホール
若い頃の苦労が実って児童文学の重鎮となるまで、志を高く掲げて文学に没頭する中期の作品の中から選びました。
譲治が愛した曹操の漢詩「老驥櫪に伏すとも志千里に在り」からとったテーマですが、この時期は戦争、敗戦と激動する中で、従軍記者、息子たちの出兵など経験しながらも“子どもの心”を失わずに生き抜いた譲治の生き様と作品を紹介しました。 朗読会の冒頭で、岡山市内に点在する譲治ゆかりの場所を「坪田譲治文学マップ」(5分)としてビデオで紹介したことで、譲治をより身近に感じていただけたと思いました。今回も参加者は100名を超え、「童謡・ふるさと」を合唱するときは、舞台と客席が一体となるフィナーレでした。
当日のプログラム
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『風の中の子ども』朗読・岡本有稀 楠戸友梨 黒住怜未 小林冴子 菱川千尋 吉田万莉華
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<ゲストトーク>ゲスト・山根知子 西村真理
進行・下山俊子 -
『貝の話』朗読・金池兼広
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『父はこはい』朗読・遠藤寛子
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『びんぼう神』朗読・中村恵美
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『きつねとぶどう』朗読・遠藤寛子 中村恵美
音楽・中島直美(ピアノ)
第6回『心の遠きところ
花静かなる 田園あり』
2021年11月28日場所:吉備路文学館 北泉ホール
譲治の生涯最終回は、晩年の作品を中心に構成しました。冒頭「坪田譲治全集第10巻」のあとがき『心の中のふるさと』を朗読と映像で綴ったDVDでスタート。ゲストに譲治が後進の育成のために始めた「びわのみ学校」から巣立った児童文学作家・あまんきみこさんをお迎えする予定でしたが、体調をくずされたため実現できませんでした。
しかし当初予定していた<ゲストトーク・譲治のたからもの>は、あまんさんと親交がある福間トキ子さんに加わっていただき、その中であまんさんから頂いたメッセージやあまんさんの作品も紹介する中身の濃いものとなりました。
コロナ禍で観客数を30名にしぼっての開催で、恒例の「童謡・ふるさと」をマスクをつけたまま合唱しました。
最終回のプログラム
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『DVD・坪田譲治全集第10巻」あとがきから』朗読・金池兼広(DVD内)
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『カッパに出会った話』朗読・水野智晴
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『生まれたとき もう歯がはえていたという話』朗読・船曳いちみ 伊島久美
音楽・駿河和恵(キーボード) -
『雑誌を思いたった話』朗読・金池兼広
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<ゲストトーク> 「譲治のたからもの」ゲスト・西村真理 福間トキ子
進行・下山俊子 -
『すずかけ通り3丁目 (あまんきみこ作)』朗読・中山美保 船曳いちみ 伊島久美
音楽・駿河和恵(キーボード) -
『ねずみのかくれんぼ』朗読・中山美保